流星花园日版-日语台词第10集.doc
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『オレにしとけよ!』 「イケてるメンズが揃いに揃った 魅惑の全寮制男子校、桜咲学園。 そこに、アメリカから転校生がやってきた。 名前は、芦屋瑞稀。性別は、女。」 芦屋瑞稀(堀北真希)が女だと知った中津秀一(生田斗真)は、 あまりの衝撃に思考回路もショートしてしまい、取り乱しまくる。 トイレの個室でペーパーに女・女・と書きなぐる中津、 頭から湯気を出しているところを友達に発見される。 そんな折、学園では 『桜咲&ブロッサム「エドワード・J・ハリソン杯」舞踏会』 が開催されることになる。 これは、桜咲学園とブロッサム学園から選ばれた男女8組のペアで 踊る舞踏会。 ダンスペアは、コンピューターにより決められている。 天王寺は婚約者のカンナと。 オスカーはひばりと。 萱島はこまりと。 北花田はブロッサムAと。 野江はエリカと。 八尾は樹里と。 中津はブロッサムBと。 難波はブロッサムCと。 自分の意図せぬ相手と同じ目標に向かって切磋琢磨することで、 社交性を身につけることが目的らしい。 もちろん、校長のアイディアだ。 ベストカップルに選ばれたカップルには、副賞が用意されている。 恋人のパートナーに選ばれなかった関目はショック! トイレで倒れていた中津が食堂に運ばれてくる。 「中津!大丈夫か!?」 瑞稀の顔のアップに、また気を失う中津。 中津と萱島の部屋。 「瑞稀が・・女・・ ってことは・・・ あの時も、女。 (お好み焼き屋で口を拭いてくれたこと) あの時も、女。 (トイレで一緒だったときのこと) あの時も!? (自分の肩に持たれて眠る瑞稀に思わずキスしそうになった ときのこと) ・・・あれは瑞稀の下着か。(女性物の下着騒動) !!(瑞稀の胸に触ってしまったことを思い出す中津) って俺は何てことをしてたんだーーーっ!!」 「何してるの?」と萱島がロフトから声をかける。 「あ!!」 「相当悩んでるみたいだね。」 「当たり前だろ! 俺は、女が好きだったんだぞ!」 「普通じゃない?」 「普通だよ! もう何がなんだかわかんねーよ・・。」 「・・そうかな。」 「え?」 「見方を180度変えてみたら、世界がばら色に見えるかもよ。 誰のことかは、知らないけど。」 生徒たちが早速、準備に取り掛かると、そこへ、練習帰りの 佐野泉(小栗旬)がやってくる。 いつもなら素通りするはずの佐野だが、何を思ったか準備を手伝う といい、周囲を驚かす。 「佐野の、気ぐるみかなんかでしょう?」中央が聞くと、 「そうなんだよ。」と冗談を返す佐野。 瑞稀は、みんなの中でやわらかい笑顔を見せる佐野をいとおしく思い、 佐野に「瑞稀」と呼ばれたことを思い出し、一人思い出し笑い。 「金槌取って。」佐野が瑞稀に言うが、瑞稀そんな佐野を無視。 「おい!金槌!」 「・・・」 「おい!」 「瑞稀って呼べ! ・・ほら!来い!瑞稀!」小声で呟く瑞稀。 「芦屋。」 「え・・」 「かーなーづーち!」 「・・ほらよ!!」 金槌を佐野の掌にボンと置く瑞稀。 「いてッ。」 「ごめん!大丈夫か!?」 「心配しすぎだよ。」佐野が微笑む。 「なーんだよ、びっくりしたなー。」 「で?お前何やってたの?」 「本当に大丈夫か?」 「大丈夫だよ。」 目を見つめあい、語り合う二人。 「なんだなんだー、この禁断の雰囲気はー。」 そんな二人に注目する一同。 翌朝。桃郷学院。 佐野と並んで歩く瑞稀。 「何でついてくんだよ。」と佐野。 「そんなんじゃねー^よ。 たまたま、裕次郎の散歩と、方向が一緒なだけー。 ・・・頑張れよ。」 「は?」 「佐野なら、絶対自己ベスト跳べるようになるからさ。」 「・・なんで知ってんだよ。 関目か。」 「・・・」 「ったく。」 そこへ、一台のバスが止まり、なかから佐野の弟・森(大東俊介)を はじめとした強化選手が続々と降りてくる。 「森・・・」 お互いの存在を認めた佐野と森の間に、冷ややかな緊張が走る。 ところが、次の瞬間、佐野はバスから降りてきた大人の男性に 目を奪われる。 「親父・・」 その男性は、佐野と森の父親である佐野岳彦(杉本哲太)だった。 イベントの準備に忙しい学園では、ブロッサムガールズ数人が 食中毒で倒れたとのニュースが伝わる。 舞踏会を数日後に控え、8組必要なカップルが5組しか揃わなく なるという。 難波南(水嶋ヒロ)や関目京悟(岡田将生)は中止を提案するが 却下され、結局、足りない女子の分を桜咲学園の男子生徒が女装 して補うということに。 「じゃあ僕あの、難波先輩のパートナー!」立候補する中央。 「はい決定!」と教頭。 「え!ちょっと! 嫌だよ嫌だよ。俺こんなヤツとやるの嫌だ!」 難波の反対は教頭には届かず。 北花田のパートナーもすぐに決まり、 あとは、中津のパートナーを探すだけとなる。 裕次郎の散歩から戻った瑞稀は、佐野が言っていた、 「仕事にかまけて、お袋死なせた親父が許せなかった。」 という言葉を考えていた。 そこへ教頭がやって来て・・・。 「どうすりゃいいんだ・・。 瑞稀と顔合わせらんねーよ。 こんな時に、世界がばら色になんか輝くわけな、 ・・・」 困惑したままの中津が食堂へ入ってくる。 と、そこには、ドレスを着て女装した瑞稀が立っていた。 スーパー中津ビジョンには、瑞稀の周りにバラが咲き誇って見える。 「ばら色だ・・。 そうだ! 女の瑞稀がどうして男子校に入ったかとか、 俺はずっと騙されてたのかとか、どうでもいい! 瑞稀は瑞稀だ! 男だろうが、女だろうが、そんなの関係ねー! 俺はお前に惚れたんだ。ベイベー。 こうなりゃ、無敵のベストカップルになって、 誰もが羨む子どもの授業参観日を迎えようじゃないか!」 「Shall we dance?」ひざまずき手を差し伸べる中津。 はやし立てる生徒たち。 瑞稀はゆっくりと佐野に手を伸ばし、 そして二人は踊り始める。 一方、練習の準備をしていた佐野は、森に桃郷学院に岳彦がいる 理由を尋ねる。 すると、神楽坂真言(城田優)が来て、岳彦こそがこの強化練習の 提案者だと言う。 「そういうこと。 5年前みたいに逃げ出すなよ。 どけよ。」 森は兄にそう言い放ち、練習場に向かう。 「どんな恨みがあるのか知らないけど、 コーチの腕は一流だよ。 お前のしょぼいジャンプも変えてくれんだろ。」と神楽坂。 「親父に教わる気はねー。」と佐野。 「それじゃ何も変わんねーぞ。」 神楽坂はそう言いその場を去る。 グラウンド。 佐野の姿を見つけた岳彦、嬉しそうに微笑み、「泉!」と声をかける。 だが、そんな父親を無視する佐野。 桜咲学園。 校庭でダンスの練習をする萱島とこまり。 「そこ悪い霊がいるから気をつけて。」 「え!?」 「そこにも!」 「え!どこにもいけないし・・」 こまりは、少しは慣れたところで瑞稀と中津がダンスの練習を しているのに気付き、寂しそうな表情を浮かべる。 「さあ、やろう。」萱島が元気付けるように言う。 「いいよー。 瑞稀、いいよー! カワイイよー! いいよー!」 「っていうかウルセー。 体近づけすぎだし。」 「ダンスも、スキンシップが大切なんだぞ。」 「あ!佐野! 練習どうだった?」佐野を見つけて歩み寄る瑞稀。 「別に。いつもと変わんねーよ。」 「そんなわけねーだろ。詳しく聞かせろよー。」 佐野と瑞稀の親しげな様子に複雑な表情を浮かべる中津。 瑞稀と佐野の部屋。 「そっかー。 やっぱ神楽坂ってすげーんだな。」 「全国のヤツん中でも、群を抜いてるなー。」と佐野。 上半身裸の佐野の背中を見つめる瑞稀。 「うん?」 「あ・・何でもない!」慌てて背を向ける瑞稀。 「あ・・どうしよっかな・・。 やっぱ・・聞いちゃおう・・っかな。 なあ・・親父さんのこと、どうなったの?」 「・・・別に。今日は練習にも参加してねーし。」 「・・そうなんだ。」 「親父のことは気にすんな。 もうなんとも思ってねーから。」 「そっか!」 「っていうかお前そんなこと気にしてたのかー。 いいから早くシャワー浴びてこいよ。」 振り向いた時に、佐野の手が瑞稀の胸に当たってしまう。 「・・・」 「・・・あ・・ あの・・これはえっとあの・・ですねーあの・・」 「シャ、シャワー、シャワー浴びてくる。」 「・・そうだな。」 シャワールームに篭る瑞稀。 「・・・佐野に!!触られた・・・」 「つーか俺最近意識しすぎてんだろ・・。 はぁ・・・。 ・・・・・平だった、な・・。」 触ってしまった手を見つめて呟く佐野。 そこへ中津がやって来た。 「み、瑞稀は?」 「・・シャワー。 ・・何だよ。」 「あいや・・お前に・・聞きたいことがあってさ。」 「あ?」 「知ってんのか? 瑞稀が、おん・・ ・・・ おん・・ おん・・ お・・ 音楽ビヨンセが好きなの。」 「知らなかった。」 「俺も!」 「それだけ?」 「ノー! ・・瑞稀が、おん・・お・・おお・・ お・・温野菜が食えないんだって。」 「へー。」 「意外でしょ。」 「うん。もういい?」 「うん。もういいって、いいわけ、ないだろー! ごめん、あの、嘘。ちゃんと真面目に、聞きます。真面目に。 あいつ、おん・・おうん・・・ 恩着せがましくねー、なんか。 あいつ、酷いよね。」 「そんなことねーよ!」と瑞稀。 「いつも早いお風呂だ。」と中津。 「中津は俺のことそんな風に思ってたのか?」 「いやいや、違うんだよ。これは、ね! 違うんだよ。」 中津が慌てふためく中、瑞稀と佐野の目が合う。 動揺する佐野。 「俺、シャワー浴びてくるから。」 「・・おぅ。」 「平だった、な・・」に爆笑! 瑞稀の名誉の為に。あれはさらしを巻いて潰しているんですよね! 意識し会う二人が可愛いです。 保健室。 「例えばの、話なんですけど・・ 女子高に、マダガスカルから転校生がやってきました。 でも、そいつは、男でした。 ・・どう・・なりますかね。」 中津が梅田(上川隆也)に質問する。 「一発で、退学だなー。」 「え・・」 「そうなると、せっかく出来た友達は可哀想だなー。 そいつはマダガスカルに送り返されて、 もう二度と会えない。」 「二度と!?」 「バレなきゃ、卒業式までずーっと側にいられるのになー。」 「ずっと・・側に・・。 ・・もし、先生だったらどうします?」 「口が裂けても言わねー!」 「・・・ありがとうございました!!」 嬉しそうに保健室を飛び出していく中津。 「はぁ・・。たとえ話にもなってねー。」梅田が呟く。 梅田先生、また瑞稀を救ってくれました! 単純な中津がカワイイ! グラウンド。 カメラで佐野の姿を追う原秋葉(紺野まひる)。 「佐野父まで来てるんだ・・。」 次々とバーを飛び越えていく選手たち。 「さすが全国レベル。 みんな余裕だな。」神楽坂が佐野に言う。 佐野がスタート位置に立つ。 佐野が助走を始めると、その時点で岳彦は苦い顔を浮かべて 首を横に振る。 踏み込む佐野。 神楽坂もこれじゃダメだと言うように顔をそむける。 佐野は、バーを越えることは出来なかった。 「たいしたことねーな。」 森は兄にそう言うと、軽くバーを飛び越えてみせる。 「あいつもお前っていう目標が出来てから、 純粋にバーと向き合えるようになったな。」 神楽坂が佐野に言う。 「・・・」 「10センチ上げて下さい。」と神楽坂。 「いきなり210跳ぶつもりかよ。」森が驚く。 「早くここまで上がって来いよ。」 神楽坂は佐野にそう言うと、軽く210をクリアした。 純粋にバーと向き合う、というのも、神楽坂の佐野へのヒント? 迷いや雑念を吹っ切れ、ということなのでしょうか。 桜咲学園。 パートナーが男なことに不満を爆発させる難波。 そこへ、副賞が運び込まれる。 副賞は、金の延べ棒!? 「これ一本あれば・・」 妄想を膨らませる難波たち。 俄然、張り切りだすのだった。 「悪いオーラが・・。」 関目から悪のオーラを感じる萱島。 関目はなにやらパソコンを操作していた。 『起動戦士ガセダム 特別招待券 ガセダムミュージアム 9.25 TUE 秋葉原HABARAホール5F pm7:00よりホール4Fにて SPECIALゲストサイン会 誰がくるのかシークレット”!!』 第一寮。 「いいか! 女にデレデレした腑抜け番町はもういらねー。」 「これからは、俺たちが時代を切り開いていくんじゃい!」 「寮長に制裁を!」 中庭。 ひばりの特訓に付いていけないオスカーは挫折しかけるが、 寮生たちの「イノキ」コールに、復活! 「来い!このヤロー!」 「ステップが違うだろ!このヤロー!」 ひばりのとび蹴りがオスカーに。 グラウンド。 練習が終わると、岳彦が泉を呼び止める。 「泉!」 「・・・」 「あれがお前の言ってた、自分の高跳びか?」 「・・・」無視して歩き出す佐野。 「今日の結果をきちんと受け止めろ。」 「・・・」 「そうやって又俺から逃げ出すのか!?」 佐野が歩きを止め、振り返る。 「俺はあんたの練習が辛くて逃げたんじゃない。 お袋を見殺しにした、あんたが憎くて家を出たんだ。」 「・・・」 佐野が立ち去る。 岳彦はつらそうな表情を浮かべ・・・。 夕方、瑞稀が一人で校庭でダンスのステップの練習をしていると、 秋葉がやってきた。 「さっきまで、桃郷学院で、佐野君撮ってたんだー。 佐野ファミリーが集結してたわよ。」 「あの!それって、どんな感じでした?」 「最悪!」 「え・・」 「佐野君親子の間に、何があったのか教えてあげようか。」 「知ってるんですか!?」 「うん。 佐野君のお父さんって、高跳びの、元オリンピック選手だった んだけど・・あんまり家庭を顧みないタイプだったの。 佐野君のお母さんが、事故で病院に運ばれたときも、 お父さんは、コーチとして大切な試合があって、 抜け出せなかったらしいの。 病院に着いた頃には、お母さんは帰らぬ人となってしまった。」 「・・・それで、親父さんのことを・・。」 「瑞稀ー!お待たせ! さあ、踊ろうか。」中津がやって来た。 「・・・」 「あ、あれ!?」 佐野のベッドに腰掛け、考え込む瑞稀。 そこへ佐野が戻ってきた。 「お帰り!」 「ああ、ただいま。 お!何だこれ。 あ!明日の衣装か。」 ダンスの衣装に目を留める佐野。 「うん。」 「お前又女装するんだ。 まあ、似合うもんな。」 「・・・」 「あ、あのこれは別に、男でも女みたいな顔してるヤツもいるしさ。」 「佐野!」 「・・・」 「なんかあったんだろ。 ごまかしたってわかるぜ。」 「・・・」 「俺じゃ頼りないかな。」 「・・・」 「俺は、佐野が楽しかったら一緒に笑いたいし、 佐野が嬉しかったら、一緒に喜びたい。 佐野が苦しかったら一緒に苦しみたいし、 佐野が辛かったら、一緒に泣きたい。 それがダチってもんだろ?」 「・・・」 「・・チゲー・・かな。」 「・・・親父の、ことか? だったら本当に何もねーって。 あったとしても、俺にはこうして帰ってくる場所がある。 お前が待っててくれると思えば、踏ん張れる。」 「佐野・・・。」 「なあ、その話やめようぜ。 お前にも、触れられたくないこととかあるだろ。」 「・・わりぃ。」 「だけど・・サンキューな。 気持ちだけ貰っておく。」 瑞稀の頭に手を置く佐野。 「・・おぅ!」 「明日、ベストカップル賞取ると何もらえるんだ?」 「それがさ!金の延べ棒らしいぜ!」 「マジかよ。すげーな! じゃああの単細胞張り切ってるんだろうなー。」 「あー!もう練習練習、練習って!」 ベッドに並んで楽しそうに話す二人。 いい雰囲気の二人ですよね~! 佐野も瑞稀の存在に今は感謝しているんですね。 舞踏会の日。 審査員は、教師の吉岡と、秋葉だ。 瑞稀がまだ会場に姿を現さず、心配そうな中津。 最初のチーム3組がダンスを披露。 天王寺、カンナペア。 大国町、北花田ペア。 難波、中央ペア。 それぞれのダンスを披露する3組。 「わりぃ中津!」ドレスに着替えた瑞稀が駆けつける。 「おっせーよお前、何やってた・・」 瑞稀の美しさに見とれる中津。 「ごめん! 上手く、着れなくてさ。」 「かわいい・・・。」 第一組の大国町、北花田ペアが、 「舞踏会、つまり、武道会。 これは、格闘技です!」 と天王寺に挑戦状を叩きつける。 「そういうことだったんだ。」 天王寺、大暴れ。 転んだ生徒がカンナのスカートに掴まり・・・。 「白!」と天王寺。 「最低!!」カンナ、天王寺にビンタ! 天王寺が倒れた拍子に、難波と中央はキス! 「ハッピー!」満面の笑みの中央。 「アンハッピー・・。」泣きそうな難波。 カンナに嫌われてしまった天王寺、第一寮の生徒たち相手にキレ、 寮長の強さを見せ付けた。 次のグループは、 中津、瑞稀ペア、 オスカー、ひばりペア、 野江、エリカペア。 ところが、野江が会場に姿を見せず。 「野江だったら用があるって出かけたよ。 僕でよかったら、一緒に踊る?」と関目。 「ありがとう、木目君!」 「関目だけど気にしない。はい!」 手をつなぎ、ホールに歩み出る二人。 「悪いオーラだ・・」萱島が手をかざす。 「じゃあ、ベストカップル賞を取るぞ!」と中津。 「おぉ!」と瑞稀。 「 「そうはいきませんわよ! ベストカップル賞は、」とひばり。 「私達がいただきます!」とオスカー。 「こ、濃いなー・・・。」秋葉が顔をしかめる。 「それでは、レッツ・ダンシング!」と教頭。 練習の成果もあり、瑞稀と中津は優雅なダンスを披露する。 「なんだ!この妙にフィットする感じは!」とオスカー。 「これまでにない相性! もしかして、ベストカップル!?」とひばり。 練習を終え、桜咲学園に戻ってきた佐野は、 門から少し離れた所に父の姿を見つけ・・・。 父を睨む佐野。 ダンスを終え、退場する生徒たち。 「ありがとな!中津。 何度か俺のミスフォローしてくれたろ?」 「あったりめーだろ。 パートナーなんだからよ!」 「俺相手が中津で本当に良かったよ。」 「瑞稀・・。」 その時瑞稀は、窓の外にある人影を見つける。 佐野と、佐野の父親が見詰め合っている。 瑞稀が窓の外を凝視しているのに気付かない中津は、 決意したような真剣な面持ちになると、自分の気持ちを 瑞稀に伝えようと口火を切る―― 「実は・・さ、ちゃんと、俺の気持ち、伝えたくて。 俺は・・・オマエのことが・・・」 中津の言葉も耳に入らず、瑞稀が外へと走り出す。 驚いた中津が外を見ると、そこには佐野の姿が。 中津はやるせない気持ちでいっぱいになる。 瑞稀が外に出ると、佐野は岳彦と対峙していた。 「何しに来たんだよ。」と佐野。 「父親が息子に会いに来て悪いか?」 「今更父親面なんかすんなよ。」 「まだ母さんのことで俺を恨んでいるのか。」 「・・・」 駆けつけた瑞稀は、二人から姿を隠し、様子を伺う。 「お前の気持ちはよくわかるよ。」 「ふざけんな! あんたに何がわかんだよ。 お袋が、事故で病院に運ばれていく時、 どんだけあんたの名前を呼んでいたか知らないだろ。」 「・・・」 「なのに・・・あんたはお袋の死に目に会えないどころか、 涙一つ流さずに・・次の日には何事もないように 仕事に出かけてった。 あんたみたいな薄情な人間に、俺の気持ちなんか わかんねーよ。」 「・・・」 「もう二度と、ここには来んなよ!」 佐野はそういい立ち去った。 岳彦が瑞稀に気付く。 「あの・・俺は、佐野のルームメイトで・・ この格好はちょっと今、ダンスパーティーがあって・・」 岳彦が立ち去ろうとする。 「・・・何しに来たんですか!? 用があるから、佐野に会いに来たんですよね。」 「・・・そうだ。 けどあいつとは、どうも上手く話せない。」 「・・・仕事で、佐野のお母さんの最後を看取れなかったって いうのは、本当ですか?」 「・・・ああ。」 「じゃあ、その次の日も、仕事に行ったっていうのは、本当ですか?」 「本当だ。」 「・・・こんなこと言ったら、失礼かもしれませんけど・・ 俺が佐野でもきっとあなたを恨んだと思います。」 「・・・だろうな。最低の父親だ。」 「・・・」 岳彦が歩き出す。 「本当に、佐野のお母さんが亡くなったとき、 泣かなかったんですか?」 「・・・ああ。 息子たちの前ではな。」 岳彦は背中を向けたままそう答え、そして去っていった。 その頃、舞踏会の審査結果が発表になり、 瑞稀と中津のペアが見事、ベストカップル賞を獲る。 賞を受賞できなかったオスカー・ひばりペアは激怒して 秋葉を追い回す。 そこへ、野江が飛び込んできた。 「関目!お前騙したな! ガンダムミュージーアムなんてやってねーじゃないかよ! そこまでして彼女と踊りてーのかよ!!」 「見損なった!」とエリカ。 「中津が、金の延べ棒を・・」ショックの難波。 金の延べ棒をかじる中央。 「おいしい!」 それは、金の延べ棒ではなく、チョコレートだったのだ。 大いに盛り上がった会場で挨拶を求められた中津、 「つーか・・チョコって・・どんな落ちだよ・・。 まあ・・あれだな。俺達が無敵すぎたから、しょうがねーか。 今日は、みんな、ありがとう。 スゲー楽しかったです。センキュー!」 辛い気持ちをこらえて、笑顔で挨拶する中津。 もちろん、そこには瑞稀の姿はなく…。 瑞稀が部屋に戻ると、佐野が暗い部屋の中にいた。 「佐野・・・。」 「・・・悪い。 ひとりにしてくんないか。」 「・・・親父さんと、ちゃんと話した方がいいと思うんだ。」 「聞こえなかったか?」 「今・・親父さんと会って話してきた。 本当は親父さん、差のと仲直りしたいんじゃないか? だから、わざわざここまで来た、」 「いい加減にしろ!! ・・・オマエに・・親父の何がわかるんだよ。」 「そりゃ・・詳しいことは、わかんねー、」 「だったら!! だったら余計なことすんなよ!」 「・・・」 「どうして触れて欲しくないとこに、踏み込んでくるんだよ。 言ったろ。親父の話はすんなって。」 「でも・・でもそれじゃ何にも変わらないだろ。 佐野は、前の佐野じゃないんだ。 ちゃんと腹割って話せばきっと、」 「お前には、俺の気持ちなんてわかんねーよ。」 「・・・」 「わかってほしくもねー。」 佐野はそう言い捨て、部屋を出ていってしまう。 衝撃を受けた瑞稀は、呆然と部屋に立ち尽くす。 「佐野の気持ちは知っていたはずなのに・・・ 傷つけた。 何でこうなっちゃうんだろう・・。」 悲しみと後悔の気持ちでいっぱいになった瑞稀の目には涙が浮かぶ。 「ごめん・・・。」瑞稀の瞳から涙が溢れる。 部屋を飛び出した佐野は、一人外で涙をこぼす。 瑞稀の部屋に中津がやってくる。 自分に気づかない瑞稀を後ろから抱きしめると、 「俺にしとけよ。 ・・・お前が、お前が誰を好きでも構わねえ。 …お前のことが・・・好きだ」 と、ついに告白する。- 配套讲稿:
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